Tom Sachs氏による「Space Program: Mars」、2012年作
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designboonはデザインウィークのためにニューヨークに滞在中、ニューヨーク市内のThe Armoryで行なわれているアメリカ人アーティストのTom Sachs氏による新しいスペース・オデッセーのインスタレーション「Space Program: Mars」を訪れた。
この広大なエキシビションはSachs氏がNASAの数回に及ぶ火星探査を演出したもので、NASAの遠征の旅で使用された火星の風景、発射台、地上管制センター、探検用車体からありとあらゆるものを独自に概念化及び具体化している。この4週間にわたるイマーシブなアート的実験では約5000平方メートルのギャラリーをアーティスト特有のブリコラージュテクニック(材料は彼の住むニューヨーク市で簡単に手に入るものを使用)によって作り上げられた大規模な宇宙観測のための巧妙なオブジェの展示で埋め尽くしている。このエキシビションは最近終了したNASAのスペースシャトル打ち上げ計画及び民間化され始めた宇宙飛行、米国におけるますます極性化する貧富拡大や創造への問いかけなどに対するアーティストの探究心を表現している。
「「Space Program: Mars」では商品調達システムやエンターテイメントから農業や人的廃棄物処分まで、そして生存方法、科学的調査、地球圏外の開拓における必要な全てのことを実演しており、Sachs氏と13人の彼のスタジオチームが定期的に種々の操作や彼らのミッションへの任務を遂行することでインスタレーションを操ります。チームはさらにこの兵器庫跡のギャラリーで離陸から着陸までの様々な様子を真似しながらリアルタイムで実演し、何度も火星に向って打ち上げを試み、また惑星での周遊や火星での初めての歩行なども収集した科学的なサンプルや撮影した周囲の景観によってリアルに実演します。」- Tom Sachs氏からの説明
なおこのエキシビションはSachs氏の宇宙をテーマにした2回目のインスタレーションであり、最初の銀河を探求するエキシビションはGagosianでの展覧会「Space Program」で展示された。
模倣の地上管理センターで働く人
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「NASAインテリジェンスセンター」を構成するモニター
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地上管理センターで見つけた空のウォッカボトルとFisher-Priceの鉄琴
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ICFFのオープニングパーティも開催されたWade Thompson Drill Hallで行なわれているエキシビション「Space Program: Mars」全体の様子
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Sachs氏が独自に解釈したNASAのロゴが付いた折りたたみ式の椅子がエキシビションの方に向って階段状の空間に並べられている
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「教化」センター
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修繕したSachs氏のイメージするへんてこな観測ユニットが火星の表面に着陸したところ
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インスタレーションによるビルディングセンター外に停められてい3台の空中浮遊する自転車(2台は牛乳ケース、1台はラックが付いている)
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ハイテクな建物及び情報センターに似せるために再構成された数々のたわいもないオブジェクトが長方形の台座に並べられている
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ビルディングセンターの折りたたみ式椅子に腰掛ける人
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「Hot Nuts」マシーンのディテール
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上部に大文字で「RED BEANS AND RICE」と書かれたフードスタンド
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「RED BEANS AND RICE」スタンドの金庫を守るミニチュアの人形
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デルタ航空でジョン・F・ケネディ空港に着いた小さなミサイルと思しきものがぎっしり詰まったスーツケース
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火星のボコボコした表面を模倣した赤い台がギャラリーのあちこちに設置されている
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ミニチュアの火星の山に登ろうと延々と挑戦しているように見える宇宙探検車
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左:造成された地形とミニチュアの戦車のそばに立っているSachs氏によるカジュアルなNASAのユニフォームを纏ったギャラリーの人たち
右:約5000平方メートルのインスタレーションスペースを見たところ
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集められたもので作られた戦車が修理屋にて休止中
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巨大な空間が一般に開かれ、Sachs氏の火星の探検を経験できる
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日用品で組み立てられたオブジェは数年前実際にNASAの宇宙飛行士が用いたものをほとんど完璧に再製している
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キャンピングカーがNASAのスペースビーグルに様変わり
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改造された輸送オブジェのインテリア
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エキシビション内の宇宙飛行士の装備品と柔軟体操のリストを収納する組織的システム
ここで紹介するクルーの装備品の一部はTom Sachs氏がNIKEとのコラボレーションでデザインした「NIKECraft」で「Space Program: Mars」プロジェクトをベースにしている
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宇宙服と火星探検のインスタレーションにおける研究所
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Tom Sachs氏による「Space Program Marsの予告編」