Florian Busch Architectsが設計した「内にひらく家」、千葉県
写真提供:Florian Busch Architects
郊外の住宅建設の90%近くを請け負う多々の工務店に対して競合可能なローコスト住宅の設計を、とある地元の工務店が依頼した。ケーススタディとしてこの「内にひらく家」は、いかなる環境の下でも芽生えうる住宅の原型に新しい展望を与える。床面積の最大限の獲得のために敷地ギリギリまで住宅を建てることで生じる郊外地域の密集といった増大する問題の中で、庭というものが空間の隙間の不必要な又は無視された断片を埋める付け足しのような存在となっている。そこで日本に拠点を置くFlorian Busch Architectsは、庭空間を共有する交互に重なる2つのU字型のボリュームによって囲まれた中央の中庭をもつ未来の住宅を考えた。将来確実に敷地を可能な限り利用しようとする近隣建物への模範として、このケーススタディではまずそのパラメーターを設定し、領域を守る。そして内部エリアの空隙を利用した開放的かつ私的なオアシスが、住宅全体に新鮮な空気を行き渡るようにする。また反対向きに重ねられた固まりは、1階のエレベーションに変化をもたらす空間のシークエンスを通じて、庭の周囲にダイナミックな動線を築く。
近隣の空き地からの眺め
庭が見える上部のボリュームの下に設けられた玄関
中央に設けられた中庭
庭を見たところ
自然木の階段
キッチンとダイニングルーム
腰掛けることの可能な階段の向こうはさらに縦空間が広がる
キャプション
カーテンが示唆するプライバシーの域
ベッドルーム
中央の中庭
無垢材のファサード
平面図 / 1階
平面図 / 2階
断面図
断面図
立面図
立面図
コンセプトダイアグラム
模型
プロジェクト情報:
プロジェクトチーム: Florian Busch Architects: フロリアン・ブッシュ、宮崎佐知子、山脇ももよ
構造担当: ASA (鈴木啓、木村洋介)
テキスタイルデザイン: 安東陽子
施工担当: 須藤建設、千葉県
施主: 須藤建設、千葉県
延べ床面積: 140m² + 12m² テラス
構造: 木造