Klein Dytham Architectureの手がけた熊本市の「Koban Police Box」
写真著作権は鳥村剛一氏に帰属
全ての写真はKlein Dytham Architectureの好意により掲載
東京に拠点を置く建築事務所、Klein Dytham Architectureの手がけた警察署「Koban Polic Box」が熊本市に最近完成しました。新しい新幹線の駅の近くに建つこの小さな交番は、市民に対して親しみのあるイメージを与える街のランドマークの役割も果たします。ティアドロップ型の敷地を引き立たせるように帯状の有孔鋼板が建物の上部にかぶさっています。その鋼板の内側はパステル調の虹色のグラデーションに塗装され、隣接するタクシー乗り場や路面電車、近隣の建物の間を通り抜ける通行者に対して、丸くくり抜かれた部分から連続する色の変化が見え隠れします。
構造体に巻き付いた陽気なグラフィックのパネルはうっすらと影を落とし、その孔から差し込む太陽が周囲の歩道にまだらな光を作り出します。屋根の3mの片持ち梁がパトカーの雨よけとして張り出し、雨天にも対応しています。またチャコールグレーのコンクリート壁で囲まれた内部の実用的かつ機能的空間は控えめな外観で、上部の遊び心溢れるボリューム体を際立たせています。
正面入り口
写真著作権は鳥村剛一氏に帰属
路面電車が前を通る
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駐車場からの眺め
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建物の後ろと車寄せ
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3mの型持ち梁がパトカーの雨よけとして機能する
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有孔スチール製パネルのディテール
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上部からの写真/色とりどりのスチールパネルの内面
写真著作権は鳥村剛一氏に帰属
立面図
立面図
立面図
プロジェクト情報:
所在地: 熊本市春日
用途: 交番
施主: 熊本県県警本部
建築担当: Klein Dytham Architecture、 Astrid Klein, Mark Dytham, Yukinari Hisayama, Makiko Okano
構造担当: Structured Environment Ltd., Alan Burden, Yutaka Kaneko
設備担当: Junji Tanaka m&e office, Junji Tanaka, Shigemori Matsumoto
ゼネコン: 小田建設、Kazuhiro Iwanaga
延べ床面積: 143.62m2
設計期間: 2010年2月 - 9月
施工期間: 2010年11月 - 2011年3月
構造: RC造
階数: 地上2階建て
材料: 1階外壁: ポリウレタンエナメル塗装
2階スチールフェンス及び外壁: フッ素樹脂エナメルペイント
軒下: エマルジョン塗装
内部床: 磁器タイル、PVCシート、フローリング
内部壁: エマルジョン塗装、壁紙
内部天井: 装飾石膏ボード
外部床: 透水性平板、透水性アスファルト
植栽: ケヤキ、サルスベリ
※一部敬称略