インダストリアルデザイナーのStephen Burks氏の職人技能のグローバル経済に関する模索をさらに前進させる初の個展が Studio museum in Harlem にて開催されています。南アフリカやペルーそしてインドの職人たちとのプロジェクト同様に、Burks 氏とニューヨークやダカール在住のセネガル人籠編み職人のコラボレーションによって未加工の原料や再生材料が機知に富んだ機能的な製品に生まれ変わります。「man made」はその核となるコンセプトである籠を編む伝統的な過程によって始まり、現代的なインダストリアルデザインと合わせてその過程の上に立ち上がっていきます。エキシビション期間中、ミュージアムのギャラリーはニューヨークに拠点を置く編み職人たちが機能的で実験的な作品の一連を制作するワークショップとBurks 氏自らによるインスタレーションの場に変わります。
大量生産と計画的陳腐化の時代における手作り製品の地位を再考するBurks 氏のプロジェクトは、今日の世界においてデザインを形作る状況を省みることを中心に現在進行しています。世界中に職人たちが移住するように文化的伝統と工芸技術がどのようにその発生地から離れて存在するかを氏の作品は反映するという点で、Burks 氏はグローバリゼーションの状況に敏感です。これらの同様の力によって、もっともっと多くの職人製品がそれらの本来の便利な機能においても装飾的意味合いとしても市場に広がっていきます。
このエキシビションでは Burks 氏の旅行を扱ったドキュメンタリー写真とビデオ、彼自身が制作した図面やプロトタイプも公開されます。そして相互作用するデザインエキシビションとして、またハーレムコミュニティの重要な一部となった西アフリカ人の職人集団の作品とその存在のための積極的なプラットフォームとしての役割を果たします。
付随する研究レポートは氏の最新プロジェクトの数々の結果として生まれ、エキシビションと一体となって、現代のグローバルなコンテクストにおける文化生産のための確かな基礎としての開放的なデザインの概念に委ねられたビジョンを作り出すといったデザイナーの独特な意図に対する文脈と理解を提供しようとしています。