パリに拠点を置く建築事務所のInflux_Studioが、米国イリノイ州、シカゴのマリーナ・シティ・タワーに藻を取り付けるデザインプロポーザル「Algae Green Loop」のイメージ写真を我々に提供してくれた。
シカゴに計画されたInflux_Studioによる「Algae Green Loop」(緑藻の環)
全ての掲載写真はInflux_Studioから借用
パリに拠点を置く建築事務所のInflux_Studioが、米国イリノイ州、シカゴのマリーナ・シティ・タワーに藻を取り付けるデザインプロポーザル「Algae Green Loop」のイメージ写真を我々に提供してくれました。生物による自然な二酸化炭素吸収能力を利用して、このプロジェクトでは20世紀を代表する高層建築にバイオリアクターの環を導入することで都市における炭素除去方法の可能性を探ります。
通りからの眺め
都市における新しい持続可能モデルの必要性の増加を認識した上で、この改造案では既存の建物に藻のテクノロジーを導入することで環境汚染ゼロを目指しています。このプロジェクトは、大気中から直接に酸化炭素を隔離、植物の光合成にによる吸収、自然エネルギー獲得の付加的設備といった3つのレベルによる二酸化炭素削減に注目する循環式ループシステムからなります。屋上に設置された風力タービンによって稼動する2つの炭素洗浄プラントが大気中の二酸化炭素を捕らえ、再び大気圏に酸素を放散する前に浄化し、そして藻のバイオリアクターは建物を維持管理するのに必要なエネルギーを十分に生産します。
高層階のバルコニーでの菜園
また高層建物の屋上周囲と駐車場の傾斜路の一つを走る藻のモデュラーシステムがバイオ燃料を生産するために日射を取り込みます。さらに他の駐車場傾斜路が再利用のために水の浄化を行なう植物を利用した重力駆動の環境浄化装置として機能します。建物外観を取り巻く半円形のバルコニーは、光起電力用の電機子及び太陽熱パネルとして働き、高層階での家庭菜園を可能にすると同時に電力補足源を発生させることができるのです。
新装置を導入した外観
内部に設けられた橋
夜景
スキーム
建物の屋上に設置された藻のチューブ
操作原理
炭素除去装置
植物を利用した環境浄化システム
環状の湿庭園