Markus Kayser氏による太陽熱を利用した3Dプリンター「Solar Sinter」が製品製造のために、太陽と砂の豊富な砂漠での資源を利用しているところロンドンを拠点に置き、ロイヤルカレッジオブアートのDesign products学科のマスターコースに所属するMarkus Kayser氏が、全自動化された太陽熱による「Solar Sinter」3Dプリンターを用いて太陽光と砂という未加工の資源をガラス製品に転換します。
この装置はほとんどの一般的な3Dプリンタープロセスと同じ焼結技術で作動し、粉(ここではシリカ砂)を溶解点まで熱し、冷却することで(ここではガラスに)凝固させます。「solar sinter」は砂の一部を重点的に加熱するためのレーザーの代わりに太陽光線を利用します。装置が太陽光線と相対的に正確な焦点に移動しながら自動的に作動し、また溶解した部分全体に重点的に新鮮な砂の膜を絶えず撒くことによって、Kayser氏は立体的な製品を作り上げていきます。
全自動式の装置を製造する前にKayser氏は、今年の2月にここに紹介されているサハラ砂漠での2週間の試運転に用いたコンピューターで稼動するマニュアル作動式の「Solar Sinter」を作って試運転してみました。機械はReplicatorGというオープンソースソフトウェアを利用しています。
装置に近づいて見たところ
ディテール
機能を説明する写真
Kayser氏から一言:
「世界中でエネルギー生産と原料不足への疑問に対する懸念が増大している今、このプロジェクトでは、エネルギーと原料がお豊富に存在する砂漠での製造可能について探求しています。この機械は多大な可能性を持つ新しい太陽熱利用の生産道具として私が心に描くものに向かって最初の栄えある一歩を表現しています。」
「Solar Sinter」は7月3日から開催されているロイヤルカレッジオブアートのGraduate Exhibitions 2011(卒業制作展)にてご覧いただけます。
太陽光線の収束によって砂が熱せられ溶けていく様子
「Solar Sinter」によって作ったボウル
サハラ砂漠にて試運転のために 「Solar Sinter」をセッティングするKayser氏
作動する「Solar Sinter」の記録:現地での機械の設定(1:04)、プリンティングプロセス(2:02)