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ヴェネチアビエンナーレ 2012: オーストラリア館

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ロープをつたってGiardiniを回遊し、オーストラリア館に戻る水上タクシー
写真著作権:Richard Goodwin Pty Ltd

イタリアのヴェネチアで行なわれる第13回国際建築ビエンナーレでの今年のオーストラリア館は「Formations: New Practices in Australian Architecture」というテーマで構成される。Anthony Burke氏、Gerard Reinmuth氏、TOKO Concept Designのコラボレーションにより生まれたこの展示は、ビエンナーレのチーフキュレーターのDavid Chipperfield氏のテーマ「Common Ground」に応えるために本来の出発点を尊重しながら、建築の職能領域で様々な概念を統一することを表現している。このコレクションではグローバルな問題に関する議論を刺激しながら、コラボレーションという形態と相互の関係性を奨励する。

建築家になるために必要とするものを提示する例として、この分野で認められた展望を規則的に試みる6つの建築家グループが選ばれた。来場者が最初に目にするのはシドニーに拠点を置くRichard Goodwin Pty Ltdによる水上タクシー。これはロープに吊られた乗り物で、Giardini(庭園)内の運河を横切ってヴェネチアの私有及び公共空間を探索することが可能。エキシビションの範囲をパビリオン外に広げている。パビリオン内部では2112 AIによるデジタルインスタレーション「100 YR City」が建築家という職能に対する外部圧力がどのように都市デザインに影響するかを説明しながら、スロベニアのマリボル市でのヨーロッパ的文化の中心地としての未来の展望を繰り広げる。そして他の国際館を訪れた来場者との交流が図れるように、パビリオンの外にはArchrivalが「Arena Calcetto」というテーブルサッカーを設置した気軽な憩いの場をデザイン。


オーストラリア館の前庭のカジュアルな憩いの場には彫刻的なテーブルサッカーが設けられている
写真著作権:Archrival

Healthabitatは街を歩き、ベネチアに暮らす地元の人々と会ってデザイン面と健康に関する問題に取り組みながら、彼らの住環境を改善していく。この建築家によるラジオ番組はイベント期間中、大学教授や建築家を招いて、生中継を送る。


建築家や教授などによって主催されるライブ・ローミングショー
写真著作権:建築家

クリエイティブ・ディレクターのAnthony Burke氏とGerard Reinmuth氏は次のように述べている:「このエキシビションは前進的なオーストラリア人を中心に、建築的行為の未来と発展についてグローバルな討論に参加することで、世界中の同業者が構築された環境を形成できるよう、また仕事の新しい分野における著しい貢献を行えるような建築行為の形態に替えていく増大したチャンスを探求しています。」


ヨーロッパの文化の中心、スロベニアのマリボルの街を訪れる未来の人々が登場するデジタルインスタレーション
写真著作権:2112 Ai (100yr city)


ロボットによって制作された複雑な彫刻的インスタレーション
写真著作権:Supermanoeuvre


ヴェネチアの地元住民に住居環境改善のコンサルタントを移動しながら行なうチーム
写真著作権:Healthhabitaat


エキシビション「Formations」クリエイティブ・チーム
(左から右へ) TOKO Concept Design、Anthony Burke氏、Gerard Reinmuth氏


エキシビション「Formations」のクリエイティブディレクターたち
(左から右へ)Gerard Reinmuth氏 + Anthony Burke氏

第13回国際建築ビエンナーレはロンドンに拠点を置く建築家のDavid Cipperfield氏がキュレーターを担当し、今回のテーマは「Common Ground」。2012年8月29日から11月25日までヴェネチアで開催予定。


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