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Channel: 世界のデザインニュース(designboom)
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藤本壮介がDomaine De Boisbuchetにてワークショップを開催

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藤本壮介によるワークショップのテーマ、「ネイチャールーム」
写真著作権:designboom

designboomがフランスのDomaine de Boisbuchetから戻った。ポワトゥ・シャラントとリムーザンの間の南西地域にある15世紀の領地で、Boisbuchetは22年前にヴィトラミュージアムの創立者の Alexander von Vegesackが発起人として確立したクリエイティブな実験の場である。過去16年間毎夏4ヶ月にわたって、招聘された国際的に活躍するアーティスト、デザイナー、建築家などが率いるあるテーマをもったワークショップに参加すべく、世界中から有志が集まるのだ。今までWerner Aisslinger、坂茂、Nacho Carbonell、Matali Crasset、Konstantin Grcic、Jaime Hayon、隈研吾、Ingo Mauer、Max Lamb、Joep van Lieshout、Simon Velezなどがワークショップを開いている。

今夏のプログラムは特に建築に焦点が当てられた。藤本壮介率いる10日間のワークショップ、「ネイチャールーム」を体験すべくdesignboomも参加した。彼はチームに様々な活動を通して、自然と建築における新しい関係性についての考察を教示した。


森に吊られたキューブ、ワークショップ期間中造られた中で最もシュールな構造体
写真著作権:designboom

特にこの建築家の事務所にとって適切かつ重要なのは、空間における親密な感覚と同時に解放感に達成することだ。このことは藤本率いるワークショップでも引用された。このワークショップでは若いクリエーターたちを、Domaine全域において抽象的な行程を定義しながら、過去の建築の歴史に焦点をあて明確にしながら未来へと繋がるシンプルな建築システムの構築を指導した。


Boisbucheの敷地内の森に直線的に配置されたフレームのそばの木製構造物は天然トイレ
建築家はひとつの場所で多くのフレームを使うことは好まなかったので、それらの微妙な使い方を提案した。
写真著作権:designboom

チームによるデザインのひとつに大きさが変化するフレームがあった。これらのフレームが設置された場所の環境における特徴的なエレメントを強調するように配置するというもの。この構造物に対してどこに立っているかによって、周囲の景観に存在するあるエレメントの詳細な視界を提供する。


フレーム設定のコンセプチュアルドローイング
写真著作権:designboom


初期の段階における木々の間に並べられた「フレーム」、最終的なインスタレーションはこれからだ。
写真著作権:designboom


フレームインスタレーションのクローズアップ
写真著作権:designboom


フレームを設置する若い参加者たち
写真著作権:designboom


藤本壮介のワークショップ参加者たち
写真提供:Boisbuchet


フレームはBoisbuchetの敷地の至るところに設置され、その戦略的ポジションがに個人の注意を景観の特徴的なエレメントに向ける
写真提供:Boisbuchet

城について
過去何世紀かの間は2棟の建物があったBoisbuchetの敷地に現在建つこの城は、小高い丘の上からヴィエンヌ川を見下ろし、典型的な19世紀の領地の邸宅である。各階が約300平方メートルの大きさの3階建てのこの邸宅は現在修復中である。各エリアはテンポラリーなエキシビションに使用されている。現在はオランダ人アーティストのMaria Blaisseによる展覧会「Moving Meshes」が行なわれている。これは柔軟な竹で作った形態とビデオプロジェクションによるインスタレーション。


日本の田舎家を強調する藤本壮介
写真提供:Boisbuchet

かつて島根県の大きな領家であった伝統的な旅館「Kakuden」はBoisbuchetの大邸宅と同時期の1863年に建てられた。日本古民家研究会から寄贈されたこの建築物は、2008年に旧地で一度解体され、記録の後、修復された。そしてBoisbuchetに運ばれ、日本の職人チームによって忠実に再建された。またこのプロジェクトはBoisbuchetで8年に渡って生徒たちを指導してきたデザイナーの喜多俊之の多大なる後援によって実現した。


上:日本の旅館
下:Boisbuchetのディレクター、Alexander von Vegesackとパビリオン、木泥構造を説明しているところ
写真著作権:designboom

一切釘やねじを使わず組み立てる木泥構造の建物は、2つの大きな居室をL字型廊下が囲んでいる。小さなエキシビションやアジア文化に因んだイベントの会場として最適だ。


パルクールのひとつが日本の古民家の横の竹林の椅子。藤本がロケーションを検討する。
写真著作権:designboom


フレームのみならず開口もまた違った自然の体験を導く。Boisbuchetの森を散策するチーム。
写真著作権:designboom


敷地のいたるところに配置されたドアフレーム
写真提供:Boisbuchet


プログラムにそってチームを引率する藤本壮介
写真著作権:designboom


視覚的に面白い場所を(スコッチで)マーキングすることがプログラムの最初のステップ。
写真著作権:designboom


自然を理解する - 藤本壮介によるガイドツアー
写真著作権:designboom


「音楽の橋」(木板を踏むと異なる音がする)の両端に置かれた2脚の椅子
写真著作権:designboom


ほとんど目に見えないシンプルなフレームを地面に設置
写真著作権:designboom


藤本壮介のワークショップは坂茂による紙のパビリオンにて行なわれた。
写真著作権:designboom


果樹園から見た紙のパビリオン、2001年に坂茂によってBoisbuchetに建設された。
左の写真:Andreas Jung
右の写真:Sergio Mendoza


チームとオープンディスカッションをする藤本壮介
写真著作権:designboom


キッチン、ミーティングルーム、作業場のある宿舎
上の写真:Deidi von Schaven
下の写真著作権:designboom


現場のワークショップにて作業する参加者たち
写真提供:Boisbuchet


茶目っ気のある参加者たち
写真提供:Boisbuchet


ワークショップスペース
写真著作権:designboom


朝食風景
写真著作権:designboom


昼食風景
写真著作権:designboom


Geraldo Zamproniによる膨らんだ巨大なクッション

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Geraldo Zamproniによる膨らんだ巨大なクッション

ニューヨーク市マンハッタンの14丁目で開催されたArt in Odd Places (AiOP)の一部として、ブラジル人アーティストのGeraldo Zamproniによる印象的な膨らんだクッションが展示された。そのモノリシックな赤いクッションは、これまでブラジル、ペルー、アルゼンチン、スペインなどの様々なイベントで発表されてきた。その大きなアートワークは、各都市の割れ目にあたかも押しつぶされているかのような風景を作り出す。建築とランドスケープを融合するインターベンション。それは緊張と焦燥を描写する空間において新しい展望をもたらす。このショーは10月15日まで開催された。


スペインのビエンナーレ・デル・ミレニオ・ライノ・デ・グラナダで展示された作品


建物の隙間にあたかも押し込められたようなクッション


ブラジリアのコンクリートスラブの下にはさまった作品


ビデオ:インスタレーションの様子
Collabcubedより

V3Solarによる「スピン・セル」:回転する円錐形ソーラージェネレーター

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V3Solarによる回転する円錐形のソーラーパネル

V3Solarが従来のフラットなソーラーパネルの20倍以上の電力を生産する「スピン・セル」を開発した。集光レンズとダイナミックな回転サイクルの組み合わせたこのプロジェクトは、2つの円錐形レンズを使用。このレンズは何百もの三角形光電池セルからなり、回転するパネルが太陽から均等に光を集める。

回転しない外側の密閉されたレンズは、外層の周囲で均等に分散された一連の連結したリングと多数のチューブ型レンズから構成される。そして鏡やレンズを使用した定置システムにありがちな過熱問題を解決する。「ダイナミックフラッシュレート」は、結果的により多くの電力を生産する高刺激エレクトロンがもたらす多大なソーラーエネルギーを集める。システムの付随したこの円錐形装置は、トラッキング機能なしでも一日中太陽光を捕らえることが可能。こうして、最新型電子装置は知的にエネルギー波動から電子を回収し、さらに生産の増加が期待できる。


ソーラーセル


円錐形光電池システムのディテール


V3Solar/プロトタイプ

AZCによるパリのブリッジ

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AZC建築スタジオによる「パリの橋」

コンペティション「パリの橋」では、パリに拠点を置く建築スタジオ、AZCが、現代都市の娯楽性という領域に建築的思考を反映させる。建築家たちは幸福の概念がしばしば自然と関連していると考えており、人間が自然にノスタルジックな想いを馳せ、また精神と肉体が本質的に自由であった先の時代の根本的な幸福の状態を想像し続けていることに着目した。

日々の定型化した行為や行動においてスムーズな移動が可能なように成長してきたパリでは、水路を横切る乗り物や歩行者交通の流れのために橋やパッサージュは必須である。観光客やそこに住む人々に対して同じ水路を渡るのにもっと斬新で面白い通路として、特殊な都市機能が提案された。この膨らんだブリッジには巨大なトランポリンが装備されており、川の上で弾むと重力から開放され、楽しい気分を味わえる。

ビラケイム・ビリッジの近くに設定されたこの橋のコンセプトは、直径30mの巨大な救命具のように膨らんだモジュールからなる。各リングの中央にはメッシュ製のトランポリンが張られている。PVC膜で作られた各浮遊ブイは、全体的に安定した自立性を形成するように、コードで繋げられている。3700立方メートルの空気で満たされ、張力によって各モジュールが空中でアーチを形成する。全体を軽量素材でデザインしたこのプロジェクトは、セーヌ川と特定の箇所で交差する。このブリッジはサイズの変更によって他の場所での設置も可能だ。エッフェル塔とダイレクトな関係性をもつ場所に設置されたこのインスタレーションは、パリの全貌というユニークな経験を提供する仮設的な建築のシンボルとなる。

designboomはこのプロジェクトを「DIY submissions」から受け取った。このプログラムはdesignboomの購読者が自らの作品の発表の場として投稿できるというもの。その他の投稿された作品の数々はこちら

Formkindによるモジュール式立体骨組構造体

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ドイツ、ケルンのFormkindによる「モジュール式立体骨組構造体」
写真著作権:Formkind

ケルンに拠点を置くFormkindが手がけた三角形を基本ユニットとしたモジュール式立体骨組構造体は、どんな空間も基本的にいかなる二ーズにも対応できるように変化させることが可能だ。この軽量鋼のフレームシステムは、防音デザインのフェルトで覆った三角形パネルを繋げるのに特殊コネクターを用いて、未完成のジオデシックドームのようなダイナミックな外皮を形成する。鮮やかな色調と再構成可能な形体によって、プレゼンテーション用の舞台から空間の美的改善、インテリアスペースの変更と仕切りまで、その用途はほとんど無限だ。容易に取り外し可能なカバーと部品、特別にデザインされたコネクターは、実用的かつ立体的な特性によってユーザーが大概の用途に使用可能な構造体を作り出す。


囲まれたブースを形成


仕事スペースを囲む


立体的な仕切り壁


大きめの空間


立体的な頭上に架かる形体


弧を描く屋根構造

藤本壮介建築設計事務所による「Beton Hala Waterfront Centre」のプロポーザル

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藤本壮介建築設計事務所によるセルビア、ベオグラードの「Beton Hala Waterfront Centre」
写真著作権・提供:藤本壮介建築設計事務所

藤本壮介建築設計事務所が、セビリア、ベオグラードの「Beton Hala Waterfront Centre」のための構想を完成させた。城壁と隣り合い、かつ中世のベトンハラ、カレメグデン公園、サヴァ川に囲まれた特徴的な立地をもつこのプロジェクトでは、まさに傾斜したリボン状の渦巻き構造がそれぞれのエレメントをつなぎながら、絡みあっている。藤本はそれを「浮遊する雲」と呼ぶ。回転する渦の中心に、新しい広場とどっしりとした屋根構造の下を通って連続する屋外エキシビションスペースが設けられる。川岸に沿って計画されたキャノピーの下部には、レストランやカフェ、商業施設が配置されている。それらは城壁により近い場所にあり、通りから容易にアクセスが可能だ。複雑に絡み合ったリングが、周辺地域を含め、様々な場所に多様なプログラムを作り出し、最適な空間を来場者に提供する。

地上レベルを取り囲むブリッジによって歩行者の動線が、地下の駐車場、フェリーターミナルやトラム及びバスといった交通機関ハブと切り離される。文化に富んだ敷地の中央に位置しながら、この構造体は社会的イベント、そして交通機能をまとめる役割を果たす。そして流れるように回転するつむじ型と多様なコンポーネントをつなぐ。


ブリッジによって敷地の様々な要素が渦巻くプラットフォームの中心に向ってひとつにまとまる
写真著作権:藤本壮介建築設計事務所


サヴァ川からの眺め
写真著作権:藤本壮介建築設計事務所


商業/レストランスペースの屋根構造体は巨大な屋外広場を形成する
写真著作権:藤本壮介建築設計事務所


写真著作権:藤本壮介建築設計事務所


ブリッジがお互いに、そして異なる空間に移行する
写真著作権:藤本壮介建築設計事務所


屋内広場
写真著作権:藤本壮介建築設計事務所


写真著作権:藤本壮介建築設計事務所


写真著作権:藤本壮介建築設計事務所


最下階の様子
写真著作権:藤本壮介建築設計事務所


写真著作権:藤本壮介建築設計事務所


リバーフロントの眺め
写真著作権:藤本壮介建築設計事務所


写真著作権:藤本壮介建築設計事務所


敷地図


平面図/1階


平面図/2階


平面図/3階


section


断面図


立面図


立面図


立面図


立面図


コンセプトダイアグラム

Atrium Studioによる「スコルコヴォの集合住宅」

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Atriumのによる「スコルコヴォの集合住宅」、ロシア、スコルコヴォ
写真著作権:Atrium Studio

モスクワのAtrium Studio2012ヴェネチアビエンナーレロシア館で「スコルヴォの集合住宅」の案を発表した。スコルヴォはいわるゆロシアのシリコンバレーで、スコルヴォ財団主催のテクノパーク地区のコンペへの提案だ。多様なファミリータイプの住宅が円形に配置され、中央の中庭空間は景観とうまく融合している。メゾネット式の各戸が上下に重なり、共同施設は3棟がつながるブロックの1階に、また駐車場は屋内庭の下に設けられている。テクノロジー及び科学分野で働く居住者たちは、最長5年までの賃貸が可能だ。垂直に貼ったベニヤ板がプロジェクト全体に広がる曲線形を強調する。


駐車場上の屋内庭
写真著作権:Atrium Studio


緑豊かな空間
写真著作権:Atrium Studio


中央の中庭
写真著作権:Atrium Studio


駐車場からの眺め
写真著作権:Atrium Studio


下2階部分は共同施設、その上に居住スペースが乗っかっている
写真著作権:Atrium Studio


敷地図


平面図/1階


平面図/1階


平面図/2階


平面図/3階


平面図/4階


平面図//1階


平面図//2階


屋根伏せ図


断面図


進化する集合体

プロジェクト情報:
建築チーム: Anton Nadtochiy, Vera Butko, Pavel Volkov, Petr Alimov, Juriy Frolov, Nikolay Filatov
施主: Skolkovo Foundation
敷地面積: 5542平方メートル
延べ床面積: 7000平方メートル
アパート(タウンハウス)数: 45戸
平均床面積: 128平方メートル
駐車台数: 24台

ダミアン・ハーストによる銅像「Verity」が遂に建立

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英国、イルフラコムに建立されたダミアン・ハーストによる「Verity Statue」

ダミアン・ハーストによる66フィートの銅像「Verity」が、英国、イルフラコムの海岸に建立された。靭帯と内蔵が半分露出した裸の妊婦を表現した銅像は、剣を高く掲げ、法書の台座の上に直立している。イタリア語で「真実」を意味する「Verity」というこの作品は、「真実と公正の現代アレゴリー」を示唆し、またハーストの2005年作の銅像「Virgin Mother」を引用している。

「Verity」はグロスタシャーのPangolin Editions Foundry(鋳物工場)にて、40以上の個別の砂型鋳造によって構成されている。骨組みは単体のステンレススチール製。剣と腕の上部はポリマーで補強したガラスファイバーの単体である。像全体は重要な風洞試験を経て、強風と潮の影響に耐えうることを確認済みだ。

20年間街に対して貸与されているこの銅像をめぐって、何百通もの異議あるいは支援の手紙を送った多くの地元住民の間で物議が醸された。しかし、ノース・デヴォン・カウンシルは今年始めにこの像の建立を許可している。その時の記事はこちら


イタリア語で「「真実」を意味する「Verity」というこの作品は、「真実と公正の現代アレゴリー」を示唆する
写真著作権:Steve Russell 
写真提供:Damien Hirst & Science Ltd.


20年間街に対して貸与されているこの銅像をめぐって、多くの地元住民の間で物議が醸された
写真著作権:Steve Russell 
写真提供:Damien Hirst & Science Ltd.


設置のために巻き上げられた66フィートの銅像
写真著作権:Steve Russell 
写真提供:Damien Hirst & Science Ltd.


ハーストによる2005年の作品を参考にした作品
写真著作権:Steve Russell 
写真提供:Damien Hirst & Science Ltd.


写真著作権:Steve Russell 
写真提供:Damien Hirst & Science Ltd.


像の右手部分の鋳型原形を研磨しているところ
写真著作権:Steve Russell 
写真提供:Damien Hirst & Science Ltd.


組立の前に個々の部位に金属を貼る
写真著作権:Steve Russell 
写真提供:Damien Hirst & Science Ltd


Clément Briendが樹木にガーゴイルを投影

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Clément Briendによる「Journées Du Patrimoine, Domaine De Saint-Cloud」、2012

フランス人アーティスト、Clément Briendは、プロジェクションアートという媒体を用いて、夜間の写真世界を探求する。彼の最近の試索、「Journées Du Patrimoine, Domaine De Saint-Cloud」は、パリに生える樹木の間に潜む表現的なガーゴイルのイメージを描いたものだ。この夜行性の図像は葉々の自然な質感を利用して、まるで生きているかのような鮮烈な光の視覚表現を生み出す。これらの巨大な作品は、フォトクオリティをもつ大きな複合フォーマットプロジェクターによって作られる。光の流れを完全に最適化するために、彼はフラッシュを備えた連続光源をこのプロジェクターから取り除き、またプロジェクターのオプティカルな部分を改造している。

Briendによる作品の説明:

「それ自体に誠実すぎることのない世界を写真に収めたいと常に願って来ました。また自分が撮る写真の中に光によって入り込み、変換できるような装置を考えてきました。そしてプロジェクションを含む写真に焦点を当て、その結果投影されたイメージを見せることでそのアイデアが実現したのです。」


夜行性の図像が葉々の自然な質感をうまく利用している


これらの巨大な作品は、フォトクオリティをもつ大きな複合フォーマットプロジェクターによって作られる


非常に現実的に見える図像


プロジェクションアートという媒体を用いて、夜間の写真世界を探求する


Briendは、大規模な図像を作り出すためにプロジェクターを改造した


パリでのプロジェクション


「Cambodian Trees」、2012
プノンペンにて


インスタレーションに使用されるプロジェクター


Clément Briendによる多様なプロジェクションプロジェクトを紹介する低速度撮影の動画

FREEによるフロリダの「マイアミ・チャペル」

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メキシコシティとニューヨークに拠点を置く建築事務所、FREEが、フロリダのマイアミに計画されるカトリックコミュニティのための「マイアミ・チャペル」の実施コンペで優勝した。


フロリダ、マイアミに計画したFREEによる「マイアミ・チャペル」
写真提供:FREE

メキシコシティとニューヨークに拠点を置く建築事務所、FREEが、フロリダのマイアミに計画されるカトリックコミュニティのための「マイアミ・チャペル」の実施コンペで優勝した。メキシコのグアダルーペの聖母に捧げるべく、この建築事務所はラテンアメリカ文化に存在する全ての聖母マリアを再現することにした。主要構造を包み込むように、27の小さな聖所が円形の会衆席の周囲に設けられている。個々の空間を覆うひだ状の屋根が、グアダルーペの聖母を転写した尖った天窓に繋がるように集約する。まるでゆるやかにひだが落ちてゆくような建物の外形は、聖母のひだ付きの布を思わせる。

この高層建築物はその周囲のコンテクトからはひと際目立っている。漏斗のようなフォルムが音響効果を高め、キリスト教の世界観をうまく演出している。回廊、懺悔室、コミュニティサービスなどその他の機能は、地下階に設けられる。また後部には、聖職者と関係者の控え室、聖具室、準備及び着替え室、オフィス、小さな図書館、作業場のためのスペースが確保されている。


鳥瞰図


チャペルの内部


配置図


(左)歩行者専用道路と自転車用道路の動線計画
(右)自動車動線計画


断面図


断面図


コンセプチュアルダイアグラム


コンセプチュアルダイアグラム


(左)コンセプチュアルアクソメ図
(右)分解アクソメ図


排気筒式換気計画


日射計画

プロジェクト情報:
プロジェクト名: マイアミ・チャペル
所在地: アメリカ合衆国、フロリダ
コンペティション: 1等
用途: 文化施設
延床面積: 3,500 m2
計画期間: 2012-2013
状況: 進行中

新国立競技場デザインコンペの最終選考候補作品

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japan national stadium competition - shortlisted projects
新国立競技場のための最終選考に残った作品の発表
写真提供:日本スポーツ振興センター
上の写真:Zaha Hadid(英国)

新国立競技場のデザインの最終選考に残った作品が、先日日本スポーツ振興センターによって発表されたばかりだ。日本からは伊東豊雄建築設計事務所、SANAA、梓設計、英国からはZaha HadidとPopluous、ドイツのGMP Architekten、アムステルダムのUN Studioなどいくつかの有名な事務所を含む候補者たちだ。46のプロジェクトから選ばれたこれらの11の作品は、最終選考である第2次審査に向けて調整中だ。11月7日に最優秀賞、優秀賞、入賞が一点ずつ選定され、今月中旬に結果発表、下旬に表彰式が行われる予定。

80000席を収容するこのスタジアムは2020年のオリンピック及びパラリンピックの招致に向けて計画されたものだ。まだ2019年のラグビー・ワールドカップの開催地となる。さらにFIFAワールドカップ、IAAF世界陸上選手権大会、コンサートや多様な文化芸術イベントの開催地として対応できるデザインが要求されている。


このコンペに関するdesignboom内の記事はこちら




Zaha Hadid(英国) 


Zaha Hadid(英国)


Cox Architecture(オーストラリア)


Cox Architecture(オーストラリア)


Cox Architecture(オーストラリア)


UNStudio(オランダ)/ 山下設計(日本)


UNStudio /山下設計


UNStudio / 山下設計


Populous(英国)


Populous(英国)


Populous(英国) 


Tabanlioglu Architects(トルコ)


Tabanlioglu Architects(トルコ)


Tabanlioglu Architects(トルコ)


Dorell.Ghotmeh.Tane / Architects & A+Architecture(フランス)


Dorell.Ghotmeh.Tane / Architects & A+Architecture(フランス)


Dorell.Ghotmeh.Tane / Architects & A+Architecture(フランス)


梓設計(日本)


梓設計(日本)


梓設計(日本)


伊東豊雄建築設計事務所(日本)


伊東豊雄建築設計事務所(日本)


伊東豊雄建築設計事務所(日本)


SANAA + 日建設計 (日本)


SANAA + 日建設計(日本)


SANAA + 日建設計(日本)


GMP Architekten(ドイツ)


GMP Architekten(ドイツ)


GMP Architekten(ドイツ)


仙田満+環境デザイン研究所(日本)


仙田満+環境デザイン研究所(日本)


仙田満+環境デザイン研究所(日本)

Rojkind Arquitectosによる「Portal of Awareness」

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メキシコシティに設置されたRojkind Arquitectosによる「Portal of Awareness」
写真提供:Rojkind Arquitectos

メキシコシティの賑やかな大通り、パセオ・デ・ラ・リフォルマの脇に設けられた「Portal of Awareness」はRojkind Arquitectosによる公共空間である。通りすぎたり、立ち止まった時に空間的な経験をもたらす構造体だ。コーヒーメーカのネスカフェによって依頼された8つのプロジェクトのうちの1つで、基本要項は最大1500個の金属製コーヒーカップと鉄筋を用いることだった。この構造体は鋼棒が斜めに織りなす格子の内側に1497個の取っ手付きマグカップが取り付けられ、歩道にダイナミックな影を作り出す。

41のアーチにさらに56のアーチから形成される2つの層が重なり、いずれの部材も並列するプランターに固定されている。そのプランターからぶどうの蔓が伸び、やがてこの構造体の外皮を覆うことになる。それは取り巻く周囲のコンテクストに対しては緑のシェルを、そして通り行く人々に対しては変化する赤いアーチを形成している。


鉄筋と1497個のコーヒーカップからなるシェルを通り過ぎる歩行者


構造体の埋め込まれたプランターから、やがてぶどうの蔓が伸びてシェルの外殻を覆う


ワイン色、赤、オレンジのマグカップが内部表面を覆う


鋼棒の斜めの交点にしっかり取り付けられたカップ


内部及び外部から見たカップと骨組みのディテール


夜間


夜間


レンダリング


配置図


屋根伏図


断面図


断面図


ビルディングシークエンス

LEVELアーキテクツによる「スケートパークハウス」

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渋谷界隈の閑静な住宅街に、多趣味な若い夫婦のために一風変わったエレメントを織り込んだ「スケートパークハウス」が建っている。


東京に建つLEVELアーキテクツによる「スケートパークハウス」
写真著作権:小島純司
写真提供:LEVELアーキテクツ

渋谷界隈の閑静な住宅街に、多趣味な若い夫婦のために一風変わったエレメントを織り込んだ「スケートパークハウス」が建っている。地元の建築事務所、LEVELアーキテクツの設計によるこの住宅には、その名が示唆するように、埋め込まれたスケートボード場があり、その片隅に60cmほど高くなった音楽スタジオも設けられている。またその横の開放的な中庭兼エントランス部分は、将来増築が可能。スケート場やピアノ室の類いが、突然座席エリアやステージ、あるいは競技イベントのための観客席に変わる。

3層の内部空間全体に半階フロアが設けられており、正方形の階段によってそれぞれの異なる高さに容易にそして効率的にアクセスできる。スケートボード場の特色を生かすためにRCの打ちっぱなしと木造の混構造を起用し、床には木製フローリングをはめ込んでいる。屋外中庭と繋がっている大きな窓と天窓からは、どの空間にも自然光が差し込む。また2つめの階段は屋上デッキへのアクセスだ。最上階は素材のスケール感を変えた主寝室が設けられている。多様な質感の大きな木板が壁と床を覆い、浴室の鮮やかな青いタイルとコントラストを成す。



リビングルーム
写真著作権:小島純司


写真著作権:小島純司


写真著作権:小島純司


リビングルームより高い中間階にあるダイニングルームとキッチン
写真著作権:小島純司


木とコンクリートの素材を生かしたキッチン
写真著作権:小島純司


浴室/洗濯コーナー
写真著作権:小島純司


階段
写真著作権:小島純司


上階の寝室に通じる廊下
写真著作権:小島純司


寝室
写真著作権:小島純司


地下スタジオのスケート場
写真著作権:小島純司


写真著作権:小島純司


靴の収納スペース
写真著作権:小島純司


 中央階段
写真著作権:小島純司


屋上デッキへの階段がある中庭
写真著作権:小島純司


写真著作権:小島純司


屋上デッキ
写真著作権:小島純司


平面図/1階


平面図/2階


平面図/3階

プロジェクト情報:
所在地: 東京都
延床面積: 149.16 m2
地下階面積: 13.74 m2
1階床面積: 50.91 m2
2階床面積: 50.99 m2
3階床面積: 33.52 m2
敷地面積: 87.98 m2
構造: RC+木造
階数: 地上3階、地下1階
竣工: 2011年12月
写真: 小島純司

Tresse Agocheによる毛髪のオブジェ

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hair sculptures by tresse agoche
Tress Agocheによる「Highness」
写真著作権:Delphine Diaw Diallo

フランス人ヘアデザイナーのTresse Agocheが、頭髪を編み込んで複雑なオブジェを作った。これは21世紀の女性像を描きながら、4人の女性たちのスキルを組み合わせた一連の作品からなるプロジェクト「Highness」の一部である。オブジェ、デザイン、写真といった媒体を組み合わせて奇抜な視覚イメージを作ることで、人間の装飾という領域の境界を押し広げる。

デザイナーたちから作品について一言;

「女性という贈り物を見る者が経験する進化した未来を生み出す新しい時代のビジョン。ここに、私たちは時代を超越し、解放されたひとまとまりの作品、未来の傍観者が証言するビジョンを作りました。不確定で必然的な未来が存在するでしょう...」


オブジェ、デザイン、写真といった媒体を組み合わせた作品
写真著作権:Delphine Diaw Diallo


21世紀の女性像を想起する作品
写真著作権:Delphine Diaw Diallo


奇抜な視覚イメージが人間の装飾という領域の境界を押し広げる
写真著作権:Delphine Diaw Diallo


写真著作権:Delphine Diaw Diallo

大巻伸嗣による無数の花のインスタレーション「Echoes」

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echoes - infinity floral installation by shinji ohmaki
大巻伸嗣による「Echoes - Infinity」、2012年作
Fondation D'entreprise Hermèsの協力のもと、シンガポールのエルメス・ギャラリーの3階で開催

シンガポールのエルメス・ギャラリーの3階で行なわれたアーティスト、大巻伸嗣による大規模なインスタレーション「Echoes - Infinity」がフロア全体を埋め尽くした。それは特別なステンシル技術を用いてフェルトやクリスタルパウダーで注意深く形作られた万華鏡のような花々のランドスケープだ。大巻が造り出したシュールなおとぎの国に、来場者は予期せぬ幻影の一部として引き込まれる。彼らはその鮮やかに構成された会場に足を踏み入れることが許される。また各外部とのインターアクションがこの芸術作品の断続的な展開に一役買っている。これらの混合した花のモチーフは、ヨーロッパ、アジア、日本から影響を受けており、多文化主義のるつぼであるシンガポールの文化的コンテクストと融合している。

floral installation fills hermès exhibition space
フェルトやクリスタルパウダーから注意深く形作られた万華鏡のような花々のランドスケープが特徴的なインスタレーション


ギャラリーのあらゆる壁と床を埋め尽くした作品

floral installation fills hermès exhibition space
ヨーロッパ、アジア、日本から影響を受け、多文化主義のるつぼであるシンガポールの文化的コンテクストと融合した様々な花のモチーフ


大胆な動きを描くヌードを丸山晋一が撮影

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sweeping nude photography by shinichi maruyama
丸山晋一による「Nude #2」、2012年作

重力に耐えられなくなる直前のぶつかり合った液体のほんの一瞬を不朽のイメージとして捉えることで有名な写真家、丸山晋一。彼の最新の作品「Nude」では引き続き写真を通して「動き」を探求しており、従来のヌード芸術作品の表現を再形成しながら、それを時間との関係性に結びつけている。

抽象的で大胆な動きの肢体が隠れたキャンバス全体に芸術的な一筆を振るうように、空間いっぱいに肉体の動きを作り出す。このコンセプチュアルかつ芸術的な問いかけは、形体ではなく非常に軽い人間の動きの能力を通して、人間の肉体美やダンスや舞台、ジェスチャーの能力の一つを呼び起こす。

nude photography by shinichi maruyama
「Nude #3」、2012年作

nude photography by shinichi maruyama
「Nude #1」、2012年作

nude photography by shinichi maruyama
「Nude #5」、2012年作

nude photography by shinichi maruyama
「Nude #4」、2012年作

nude photography by shinichi maruyama
「Nude #6」、2012年作


「Nude #7」、2012年作


「Nude #8」、2012年作


「Nude #9」、2012年作

NEXT アーキテクツの手がけた「Melkwegbridge」

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melkwegbridge by NEXT architects
NEXT アーキテクツによる「Melkwegbridge」、オランダ、プルメルエント
写真提供:Jeroen Musch

アムステルダムに拠点を置くNEXT アーキテクツの手がけた「Melkwegbridge」。この橋はKanaalsprongマスタープランの一部である「Melkweg」の延長として、オランダのプルメルエントの歴史的中心市街地とWeidevenne地区を結ぶ。自転車と車椅子が通行可能な傾斜角度を作るのに、100m以上の長さを要した。この要求を満たすために橋を二つに分け、ひとつは歩行者用、もうひとつは自転車通行者用とした。市民たちは最高高さが12mにも及ぶアーチを上って川を渡ることが可能だ。新旧地区を結ぶこの橋は、手っ取り早く川を横断するための手段だけでなく、魅力ある目的地となる。


水面から12mの高さのアーチから、街全体の素晴らしい眺望が望める

 歩行者と自転車通行が分離されているため、市街地方面のMelkwegに歩道橋を直結させることが可能。自転車用通路は水上を曲がりくねりながら、通路の傾斜角度を制限する十分な長さを確保している。開口可能な部分は対角線上に分割され、2つの回転する歩道橋デッキを成す。


写真著作権:Jeroen Musch


アーチのディテール


夜景
写真著作権:Jeroen Musch


LEDのラインが夕暮れ時に橋の輪郭をダイナミックに浮き上がらせ、魅了する
写真著作権:Jeroen Musch

このプロジェクトは、我々の読者が自らの作品を発表できる場である「DIY Submissions」に投稿されたものである。その他の投稿作品はこちら。

FREE (Fernando Romero)による「FREE City」

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FREE (fernando romero): FREE city
FREEによる「FREE City」
写真提供:FREE

メキシコシティに拠点を置く建築事務所、FREEによるユートピア的ビジョンをもつアーバンプロトタイプ「FREE City」。このプロジェクトでは、放射組織、階層的ゾーニング、ロジカルな発展を持続する放射状に伸びる六角形の直線グリッドのメリットを利用した構想を描いている。従来のブロック型システムは各セクターと六角形の環に重ねられ、それぞれのロケーションの接近を最適化している。効率的な公共通過ネットワークにより車は不要となり、居住者はトラムの駅から徒歩8分以内に帰宅できるよう計画されている。

都市の地区は中心に向ってより円形に、外周に向ってより長方形になっている。プログラムに従ったエリアの集中化した重なりが、これらの要素の連結によって派生した垂直型アーバニズムを生成する。現在のスプロール化の結果である荒れ地を除去しながら、人口増加及び都市的相互作用は持続可能で系統的に発展する。

21世紀の新興経済国において新都市を構築するFREEによるアーバンプロトタイプは、第2回Creativity World Biennaleにて、CRio Festivalの一部として11月21日から25日まで展示された。


街の様子を上部から見たところ


中央広場


FREE City
ビデオ提供:FREE


components of the utopian vision


グリッドのコンセプチュアルダイアグラム


区画計画


phasing diagram


中心市街地のコンセプト

design: fernando romero, sérgio rebelo, armando ramos, antonia wai, leonidas trampoukis, ryan kukuraitis, fernando torres, alexander middleton, 
denis bondar, daniela gallo, mark paz, adrian reifer, olivier brouillard (complexity.fr)
environment & infrastructure: byron stigge (buro happold)
animation: lucas werthein (super uber), shahar zaks (super uber), molly schwartz (super uber)
sound design: liv spencer (still going records)
models: michael kennedy (kennedy fabrications), jamie scott (kennedy fabrications)
renders: christopher shelley, juan carlos ramos

 

Allegoryによる「Flux Cocoon」

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flux cocoon by allegory
Allegoryによる「Flux Cocoon」、スイス、ローザンヌ
写真著作権:Laura Rimayati
写真提供:Allegory

市が開催する初のライトフェスティバル「Lausanne Lumières」の受賞プロジェクトのひとつであるAllegoryによる「Flux Cocoon」がローザンヌの街の中心に設置され、11月23日に公開された。垂直及び水平方向の循環動線の交点に設置され完全にその立地を反映したこのプロジェクトは、フラックスを表現する。その骨格は、フロン地区のこの明確な地点における各歩行者のバーチャルな軌跡の交差によって生まれる節を抽象化したものだ。

ローザンヌの地形上、フロン地区は街の主要交通ハブと考えられている。都市の計画は、異なる地盤高さによって形成された。それ故、360度の視点から見える形体を作ることが重要視された。非常に厳しい地形コンテクストに設置された「Flux Cocoon」は、歩道橋を覆う仮設シェルターである。この構造体は既存の架橋構造の下部に固定され、垂直なエレベーターシャフトを取り囲んでいる。主に金属ケーブルと木材を使用。約1100メートルの赤色LEDによるネオンコード照明が、夜になると鮮やかに輝く。


高架歩道橋の周囲に吊られた光り輝くかたまり
写真著作権:Laura Rimayati


インスタレーションを見上げたところ
写真著作権:Laura Rimayati


エレベーターと歩行者通路
写真著作権:Laura Rimayati


エレベーター
写真著作権:Laura Rimayati


設置の様子
写真著作権:Fabien & Francis Pont


設置の様子
写真著作権:Allegory


インスタレーション
写真著作権:Fabien & Francis Pont


レンダリングイメージ
写真著作権:Allegory


レンダリングイメージ
写真著作権:Allegory


コンセプチュアルダイアグラム
写真著作権:Allegory

Annika Fryeによる即興マシン

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Annika Fryeによる「即興マシン」
写真提供:デザイナー

ドイツ人デザイナー、Annika Fryeが、自作の奇妙な回転式成型機械を用いて、試作実験として一連の作品を制作。「即興マシン」という名の彼女のプロジェクトにおいてFryeは、反復という形式にこだわらず多様なオブジェクトを制作している。シンプルな幾何学パターンを成す各成型作品は、短時間で凝固する特殊石膏素材で作られている。空洞型のオブジェを切り抜いて木やその他の素材と組み合わせ、ユニークな要素を維持しながら、花瓶/皿/器などを制作する。

デザイナーからの一言。「私にとって機械とはただの道具ではありません。真鍮製の付属品、多様なスチール管など、基本的な特性を持つ家具部品を用いてこのマシンは作られました。」最初の作品シリーズは、花瓶、容器、ボウルなど異なるアイテムから成る。それぞれのオブジェは無二のものだが、それらは全て八角形のグリッドを基本にして形成され、相互に関係している。30分以内に凝固する石膏を素早く固定すると、容器の外側は研磨され、内側は最終仕上げとしてワニスが塗装される。

このプロジェクトは現在、元Galata Greek Primary Schoolにて10月13日から12月12日まで開催されるJoseph Grimaがキュレーターを努めるイスタンブールデザインビエンナーレでAdhocracy Showの一部として展示されている。


「即興マシン」の動画
ビデオ提供:
Annika Frye

「一見、素材はセラミックに似ているように見えますが、石膏はもっと軽量です。いくつかのオブジェは花瓶や容器として、のこぎりで切り抜いています。このように花瓶や容器、お皿などが完全に単体の型によって形成されます。」


即興マシンで作られたコレクション


即興マシンの全容


一定の可変速度で動くドリル


最初のプロトタイプによる実験


乾燥した石膏


制作過程にて組み込んだ木エレメント


型のディテール


幾何学模様を成す型

イスタンブールデザインビエンナーレ
2012年10月13日ー12月12日

生産、経済、文化的相互作用、生活のクオリティに対するデザインの重要性に焦点を当てることを目的としたイスタンブールデザインビエンナーレが、イスタンブール文化芸術財団によって2012年に初めて開催される。アーバンデザイン、建築、インテリアデザイン、インダストリアルデザイン、グラフィックデザイン、ニューメディアデザイン、ファッションデザイン、その他類似分野を含む主要なフィールドにおける全てのクリエイティブな専門産業に対して開かれたビエンナーレである。

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